YOGI PRODUCTION ヨギプロダクション

劇団め組代表与儀英一からのメッセージ


与儀英一_顔写真300
「本物の個」を目指す
役者にとって何より大切なのは基礎だと考えている。 たとえば、“高跳び”で高くジャンプするには、それに至る踏み切りまでの助走こそが大切なのと同じ事である。人はついジャンプの華やかさに目を奪われがちだが、それ以前の助走の大切さを考える人は案外少ない。ジャンプの成否はその結果に過ぎないのである。

演技も同じ事だ。表現は目に見える華だが、それを支える目に見えない基礎が大切なのである。個性は各個人全ての人が持っている。訓練を積んでも個性は死なない。それを信じることだ。

大切なのは、やりたい事をやるのではなく、やるべき事を考える事だと考える。顧客は役者の生き様を観にくるのではなく”役”の生き様を感受したいわけだから、役柄をいかにとらえるかで役者の価値は決まる。その役柄を活かすために役者自身の生き様が問われると言う事だ。

そのために、人間性や知性や感受性が必要とされる。これらは磨き続けなければ枯渇するもので、基礎はそれを活かすための大切な礎となる。

歌舞伎の子供がメークを覚える際、一度はただ綺麗に描くだけのつまらないものとなるそうである。しかし彼らは次に考える。役を活かすにはどんな命を与えればよいのか?荒地が整地され、独自のビルが建つ如く、基本の上に本物の命が吹き込まれる。やりたい事ではなく、やるべき事をやる。 役者にとって一番大切な事は、”我”を捨てて、”本物の個”をつかむ事なのである。

与儀英一 俳優養成/演出 株式会社劇団め組代表取締役

プロフィール 俳優養成所丹波道場一期生(卒) 演出作品「岡田以蔵」「ひとり忠臣蔵」「新撰組」「信長」